4月―…
新たな場所で一年を過ごすと思うとカガリも幾分緊張を感じる。
真新しい制服を身につけ、鏡の前でクルリと回ってみせる。
(うーん… スカート短くないか…?)
学校案内のパンフレットに載っている制服をいざ着るとスカートの丈は思っていたよりも短い。
一応気をつけなきゃな、と思いながら鞄を拾う。
前かがみになるその姿勢がすでにスカートの中の太ももをあらわにしていることに、カガリは気が付かない。
「よしっ!行くぞっ」
意気揚々と玄関に向かう。
キラの言いつけどおり二度鍵がかかっているかドアノブを回して確認した。
その時、不意に隣のドアが開いた。
中から出てきた人物と目が合う。
「おは…」
律儀に朝の挨拶をしようとしたカガリの言葉が途中で切れた。
自分の制服と同じデザイン、色…
パンフレットで見た男子学生の制服だ。
「な、なんで…」
暗がりで見た男、色気を感じる彼女と一緒にいた男をカガリは勝手に年上だと思っていた。まさか高校生だったなんて…
「君も暁星高校の生徒なのか?」
「そうだっ」
「・・・・・・」
「なんだよっ」
「1年は午後からのはずだが…?」
「なっ!わたしは3年だっ!!」
相手はじろじろとカガリを見る。
「あんまり幼いからてっきり入学生だと…」
「なんっだとっ」
ぷっと笑われて、カガリの顔は真っ赤にふくれる。
(コイツ、失礼すぎないか?!)
笑いながら男はすたすたと歩き出した。慌ててカガリもその後を追う。
「カガリだ!カガリ・ユラだ!おまえはっ?!」
前を行く男の背中に向かって叫ぶ。
男はふっと振り返ると、表情を変えずに名乗った。
「アスラン・ザラだ…」
★
アスランはどこか暗め?陰湿?
そのもやもやをカガリが晴らしていくんですけど、うまく書けるかなー
仲悪いアスカガも萌えますv
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